ワンワールドとマイレージ
マイレージまめ知識
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ワンワールドは、スターアライアンス、スカイチームと並ぶ世界3大アライアンスの一つです。現在は、JAL、アメリカン航空、キャセイパシフィック、カンタス航空など13の航空会社が加盟、マイレージプログラムや就航路線の提携を行なっており、特に北アジア・北南米・中東・オセアニア方面のフライトに強みを持ちます。
日本のマイラーから見た場合、ワンワールドで利便性が高いマイレージプログラムは、JALマイレージバンク(JAL)と、AAdvantage(アメリカン航空)の2つです。日系航空会社であるJALの使い勝手がよいのはもちろんですが、アメリカン航空もJALと提携し、JAL国内線の利用でもアメリカン航空のマイルを貯められるなど、有利なサービスを提供しています。
ここでは、JALとアメリカン航空の2社にスポットを当てながら、ワンワールドのマイレージを解説していきます。
ワンワールドとJAL
ワンワールド加盟航空会社の中で、日本人マイラー向けのサービスがもっとも充実しているのは、なんといってもJAL(日本航空)です。クレジットカードとの提携マイレージカード(JALカード)も多数発行されており、カード利用でマイルを貯められるのはもちろん、カードの新規入会や継続、毎回のフライト利用時などには、ボーナスマイルも付与されます。
また、JALのマイル(JMBマイル)が貯まる専用ショッピングモール(eマイルパートナー)や、提携クレジットカードからのポイント交換が可能となっている点も、国内でのJMBマイルの貯めやすさをアップさせています。
JALのマイル有効期限
マイル有効期限は、搭乗日(利用日)の36カ月後の月末となり、原則的に延長はできません。ただし、JMBマイルは、特典航空券や座席アップグレードだけでなく、航空券購入に使えるJALクーポン券や、Suicaなどの電子マネー、あるいは提携する他社のポイントなどに交換できるため、有効期限の迫ったマイルをそのまま失効させてしまう危険は少ないと言えます。
JALのマイル加算率&特典航空券必要マイル数
マイル加算率は、国内線のツアー運賃で50%、正規割引運賃で70%、正規運賃で100%。国際線では、チケットの予約クラスごとに加算率が異なりますが、JAL便を利用した場合とワンワールド加盟航空会社便を利用した場合とでは、自社便利用時のほうがマイル加算率は高くなる傾向があります。
アメリカン航空のAAdvantage(※1)等と比較すると、マイル有効期限・マイル加算率の弱さは否めないものの、JALカードを利用することで、継続ボーナスマイルやフライトボーナスマイル(区間マイルが10~25%アップする)などの有利な面もあります。
特に、特典航空券の必要マイル数は、日本発着であれば国内線・国際線とも、他のワンワールド加盟航空会社より少なくすむことが多く(※2)、日本国内でワンワールド系のマイルを貯める場合は、真っ先に候補に挙がるマイレージプログラムと言えるでしょう。
- エコノミー割引運賃(H、K、M、L、W、V、G、Q、N、O、S)でも100%の区間マイルが貯まる
- 【東京-大阪エコノミー往復】(JAL)11,000マイル~、(アメリカン航空)15,000マイル~ 【東京-ニューヨークエコノミー往復】(JAL)40,000マイル~、(アメリカン航空)50,000マイル~
JALのマイルが貯まるおすすめのマイルカード
- 初年度年会費無料
- 効率良くマイルを貯めたいならこの1枚
年会費 | 20,000円+消費税※年間200万円以上カード利用で次年度半額(10,000円+消費税) |
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マイル |
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付帯サービス |
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年会費 |
普通カード:2,000円+消費税(初年度無料) CLUB-Aカード:10,000円+消費税 |
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マイル |
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付帯サービス |
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年会費 |
普通カード:2,000円+消費税(初年度無料) CLUB-Aカード:10,000円+消費税 |
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マイル |
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付帯サービス |
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JALマイレージバンク 特典航空券&アップグレード 必要マイル数
特典航空券(往復) | アップグレード(片道) | |
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東京-ソウル(韓国)(エコノミー) | 15,000 | 10,000 |
東京-バンコク(エコノミー) | 35,000 | 17,500 |
東京-ニューヨーク(エコノミー) | 50,000 | 25,000 |
東京-パリ(エコノミー) | 55,000 | 27,500 |
アメリカン航空とマイレージ
アメリカン航空は、ワンワールドの中核をなす航空会社です。とくに北米および中南米方面への路線が充実しており、2010年10月以降は羽田空港国際線旅客ターミナルへの就航(東京-ニューヨーク間)も決定している等、日本-アメリカ大陸間の移動が多いマイラーにとって使い勝手のよい航空会社と言えるでしょう。
世界で最初のマイレージプログラムとして知られるAAdvantageは、マイル加算率の良さやマイル有効期限を容易に延長できることから人気が高く、デルタ航空のスカイマイルに次いで世界第2位の会員数を誇っています。
アメリカン航空のマイレージの大きな特徴は、JALと提携することで、国内線・国際線のJAL便利用でAAdvantageのマイルを貯められるほか、貯めたマイルをJALの特典航空券(国内線・国際線とも)に交換できる点(※)です。
アメリカン航空のマイル加算率&特典航空券必要マイル数
さらに、自社便利用時のマイル加算率も良く、マイル加算対象の航空券であれば区間マイルは一律100%加算、他のワンワールド加盟航空会社を利用した場合でも、メキシカーナ航空やマレヴ・ハンガリー航空等はマイル加算対象となる航空券の種類が多く、どちらも一律100%のマイルを貯めることができます。
特典航空券の必要マイル数は、東京-ニューヨーク間の自社便で往復50,000~65,000マイルと、JALの40,000~50,000マイルと比較するとやや割高ですが、アメリカン航空の特徴として、特典航空券を使った旅行で燃油サーチャージが無料になるというメリットがあるため、特典航空券を使った旅行でも燃油サーチャージがかかるJALより結果的にお得になる場合があります。
アメリカン航空のマイル有効期限
AAdvantageのマイル有効期限は、通常18ヶ月間。ただし、フライト利用やクレジットカード利用・マイル購入等でマイル口座に変動があればさらに18ヶ月間延長されるため、実質無期限でマイルを貯めることができます。
同じくワンワールドに所属するJALと比べた場合、①日本で利用できる提携サービスが少ない、②ボーナスポイントがない、③ 提携マイルカードの年会費が高め、といったマイナスポイントはありますが、マイル加算率やマイル有効期限では有利な面の多いマイレージプログラムです。
AAdvantageのマイルが貯まるおすすめマイルカード
- トップクラスのステイタス
- 高マイル還元率
年会費 | 22,000円+消費税 |
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マイル |
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付帯サービス |
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- 初年度年会費無料
- 人間ドッグ優待サービス
年会費 | 5,000円+消費税 |
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マイル |
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付帯サービス |
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- 初年度年会費無料
- マイルが貯まりやすい
- 人間ドッグ優待サービス
年会費 | 8,000円+消費税 |
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マイル |
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付帯サービス |
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AAdvantage 特典航空券&アップグレード 必要マイル数
特典航空券(往復) | アップグレード(片道) | |
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東京-ソウル(韓国)(エコノミー) | 20,000 | ― |
東京-バンコク(エコノミー) | 40,000 | ― |
東京-ニューヨーク(エコノミー) | 50,000~130,000 | エコノミークラス割引運賃から:25,000+USD350、エコノミークラス普通運賃から:15,000 |
東京-パリ(エコノミー) | 70,000 | ― |
- アップグレード特典はアメリカン航空の自社便のみ利用可
ワンワールドのマイレージをお得に使おう
ワンワールドとマイレージ、いかがでしたでしょうか。日本のマイラーにとって有力な選択肢となるJALとアメリカン航空。
両社を比較すると、JALはマイルの有効期限が延長できず、割引運賃でのマイル加算率が悪いものの、クレジットカード等の提携サービスやボーナスマイルがそれらの弱点をカバーしており、国内でのマイル獲得・およびマイル利用では非常に有利です。
一方のアメリカン航空は、フライト利用でのマイル加算率がよく、マイルを実質無期限で貯められる点が最大の魅力的ですが、ボーナスマイルなどの独自サービスはありません。
また、ネットショッピングモール等の提携サービスは原則としてアメリカ限定のため、日本人マイラーにとって使いづらい点もネックです。ただし、JALと提携することで国内線でもマイルを貯める(使う)ことができるなどユニークなサービスを実施しており、日本とアメリカ間の利用が多く、国内線もそこそこ利用するという場合は積極的に活用したい航空会社と言えるでしょう。
マイルを貯める際、どこの航空会社のマイレージを選ぶかは、マイラーにとってもっとも頭を悩ませる問題です。
マイレージプログラムを判別するポイントは、マイルの加算率、提携サービス、特典航空券の交換レートなど多岐にわたりますが、意外に見落としがちなのが、就航都市やその航空会社が加盟しているアライアンスの得意とする地域、加盟航空会社同士のマイルの使い勝手など。
これらの要素も踏まえつつ、もっともよく利用する路線や、利用するサービス(クレジットカード、オンラインショッピング等)を考慮のうえ、自分に合ったマイレージプログラムを選びましょう。