ANAがエチオピア航空とのコードシェアを発表。アフリカの6拠点に就航可能に
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ANAは17日、エチオピア航空とのコードシェア提携を発表し、新規路線の募集を開始しました。
エチオピア航空は、エチオピアの首都・アディスアベバを本拠地とする航空会社で、アディスアベバからアフリカ域内49地点への接続便を運航しています。この夏には日本の成田および羽田への新規乗り入れも発表しており、10月26日より就航スタートを予定していました。
ANAとエチオピア航空のコードシェアが行われるのは、「成田-香港-アディスアベバ線」週7便と、「羽田-バンコク-アディスアベバ線」週7便。 ANAが運航する「成田-香港間」と「羽田-バンコク間」、エチオピア航空が運航する「香港-アディスアベバ間」と「バンコク-アディスアベバ間」において相互の便名が振り分けられます。
今回のコードシェア提携により、ANAの日本~アフリカ間のネットワークは合計6社10通りに拡大し、日本からアフリカ各地 6地点への乗り継ぎが可能に。 特に、観光地として名高いアフリカ東部のエチオピアやケニアへのアクセスルートが強化されたことは大きいと言えるでしょう。
ANAとエチオピア航空は、ともにスターアライアンスに加盟しているため、両航空会社のマイレージ会員は今回のコードシェア便におけるマイレージの獲得や特典の利用も可能です。
ANA コードシェアネットワーク(日本-アフリカ間)
航空会社 加盟アライアンス |
就航地(国名) | 経由地 |
---|---|---|
エチオピア航空 スターアライアンス |
アディスアベバ(エチオピア) ※アディスアベバ以遠、ナイロビ(ケニア)、モンバサ(ケニア) |
香港、バンコク、フランクフルト、パリ、ロンドン |
南アフリカ航空 スターアライアンス |
ヨハネスブルグ(南アフリカ共和国) ※ヨハネスブルグ以遠、ケープタウン(南アフリカ共和国)、ダーバン(南アフリカ共和国) |
香港 |
トルコ航空 スターアライアンス |
ナイロビ(ケニア) | イスタンブール |
シンガポール航空 スターアライアンス |
ヨハネスブルグ(南アフリカ共和国) | シンガポール |
タイ航空 スターアライアンス |
ヨハネスブルグ(南アフリカ共和国) | バンコク |
ルフトハンザ航空 スターアライアンス |
ヨハネスブルグ(南アフリカ共和国) | フランクフルト |
ただし、現在、アフリカで問題となっているエボラ出血熱の拡大を受けて、エチオピア航空は日本への乗り入れを当初予定の10月26日から来春以降に延期する方針を固めています。
エボラ出血熱による死者・感染者が確認されている地域は、主としてアフリカ大陸の西部・アメリカ・スペイン・ドイツなどで、現時点ではアフリカ東部や南部での感染は確認されていませんが、東部のケニアや南部の南アフリカ共和国ではギニア、リベリア、シエラレオネの感染3カ国からの入国を禁止するなど、アフリカ諸国におけるエボラへの緊張は高まっています。
同様に日本人にとっても、現在のアフリカ大陸への渡航は慎重さが求められていると言えるでしょう。今回の延期は、現段階では日本からのアフリカ方面への渡航者確保が難しい、というエチオピア航空側の思惑もあることが予想されます。
地理的にも遠いアフリカの国々は、多くの日本人にとってなじみの薄い地域ですが、インターネットの発達やグローバル化の波により、今までメジャーな渡航先でなかった国々も徐々に身近な存在となりつつあり、観光やビジネスで訪れる機会は増えています。
今回のコードシェアも、アフリカ方面へのルートを強化するものであり、遠い国・アフリカが日本人の旅行先の一つとして人気が高まってきた証拠とも言えます。
世界規模の感染症の流行、インターネット等のメディアの発達、航空会社同士のコードシェアなど、物理的にも情報的にも縮まりつつある世界を意識しつつ、今後のアフリカ方面の動向に意識を向けてみてはいかがでしょうか。
参考資料